世界大百科事典(旧版)内のヤイカテカラの言及
【アイヌ】より
…アイヌの踊りはこのほかに,〈チカップ・リムセ(鳥踊)〉など,特定のしぐさや筋のついている模擬的な踊りもある。抒情歌で最も多く歌われるのは,〈ヤイサマネーナ〉という囃詞(はやしことば)の間にその時々の思いを即興的に歌い込んでゆく〈ヤイサマ〉で,この種のものでは恋歌として〈ヤイカテカラ(恋慕歌)〉〈イヨハイオチシ(哀傷歌)〉がある。一定の囃詞の間に歌詞が歌い込まれる形式は,アイヌ音楽の一つの特徴で,子守歌の〈イフムケ〉も,子どもをあやす〈ハタ・ハタ〉とか〈ホロ・ホロ〉とかの囃詞をもち,さらに語り物である〈カムイユーカラ(神謡)〉も,物語の主人公である動物神の鳴声などの擬声語が,折返しとして繰り返されている。…
※「ヤイカテカラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」