世界大百科事典(旧版)内のユピテル・フェレトリウスの言及
【ユピテル】より
…また将軍はここで犠牲を捧げてから遠征に出発し,大勝利をおさめて帰還したときの凱旋式も,この神殿における儀式で幕を閉じるならわしであった。カピトリヌス丘上にはさらに,ローマ初代の王ロムルス(前8世紀後半)が戦利品を捧げて神殿の奉献を誓ったと伝えられるユピテル・フェレトリウスJupiter Feretrius(フェレトリウスは〈戦利品を運ぶ者〉とも〈敵を撃つ者〉とも解される)がローマ最古の神殿にまつられており,パラティヌスの丘にはユピテル・スタトルJupiter Stator(〈支える者〉)の神殿があった。このユピテルについても,サビニ人との戦いの最中に,祈りにこたえて味方の敗走をくいとめてくれたお礼にロムルスが神殿を奉献したとの伝承があるが,実際に神殿が建造されたのは前3世紀初頭のことらしい。…
※「ユピテル・フェレトリウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」