世界大百科事典(旧版)内のリッター,K.の言及
【ドイツ映画】より
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[ヒトラーと映画]
1933年に政権を握ったヒトラーは,宣伝相ゲッベルスを通じてドイツ映画のナチス化をはかり,ウーファをナチス支配下の独占的な国策映画会社とし,さらにユダヤ人や自由主義的な映画人を追放して,ドイツ映画をヒトラーの宣伝機関化した(1933年渡米したラングなど,多くの映画作家がこの時期にドイツを離れている)。ヒトラーを賛美する女優であり監督であるレニ・リーフェンシュタールの党大会記録映画《意志の勝利》(1935),国策的オリンピック記録映画の二部作《オリンピア》(1938),カール・リッター監督の戦争映画《最後の一兵まで》(1937)などがつくられ,《ポーランド進撃》(1940)とか《勝利の歴史》(1941)とかいった侵略戦争の記録映画と反英宣伝を意図した《世界に告ぐ》(1941)といった政治的な戦争映画がすべてであった。
[東西分裂と〈ドイツ映画〉の消滅]
ナチスの敗北は,国策映画会社ウーファの解体に伴うドイツ映画の解放でもあった。…
※「リッター,K.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」