世界大百科事典(旧版)内のリャーノス,F.deの言及
【スペイン美術】より
… スペインの中世は15世紀末まで続くので,バレンシアのオソーナRodrigo de Osona父子,カスティリャのP.ベルゲーテ,セビリャで活躍したドイツ系のフェルナンデスAlejo Fernández(1470ころ‐1543)を例外として,ルネサンスの開花はみられず,16世紀にはほとんどのスペイン画家たちはマニエリストであったといえる。バレンシア派のリャーノスFernando de Llanos(生没年不詳)とヤーニェスFerdinando Yanez(?‐1560以前)がレオナルド様式を,またマシップVicente Macip(1490‐1550)と息子J.deフアーネスがラファエロ様式を,カスティリャ派のP.マチューカがミケランジェロ様式を導入した。そして〈聖なる〉L.deモラーレスは,スペイン南西部のエストレマドゥラ地方でフランドル派とイタリア派を独学し,中世的な精神が息づく神秘的なマニエリスム宗教画を完成した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」