世界大百科事典(旧版)内のリーパ,C.の言及
【アレゴリー】より
…とくにフィレンツェのフィチーノやピコ・デラ・ミランドラらの新プラトン主義者たちの果たした役割は大きく,〈聖書と神話との間に,かつて夢想もしなかった和解の可能性〉(セズネック)が提示された。ティツィアーノの《聖愛と俗愛》(1515ころ)には永遠の幸福と一時的な幸福(チェーザレ・リーパ),キリスト教的な高次の精神と低次の精神,新プラトン主義的な存在の2種のあり方(パノフスキー)など,種々のアレゴリーが指摘される。レオナルド・ダ・ビンチの《白貂を抱く婦人の肖像》のように,誇り高い白貂の性質によってモデルの〈純潔〉をたたえるなど,肖像画の中にモデルの理想とする徳性を寓意化することも少なくなかった。…
※「リーパ,C.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」