レルビエ,M.(読み)れるびえ

世界大百科事典(旧版)内のレルビエ,M.の言及

【フランス映画】より

…ルネ・ジャンヌが〈フランス派〉と呼び,ジョルジュ・サドゥールが〈フランス印象派〉と名づけた映画作家たちが一時代をつくる。斬新なフラッシュ・バックによって映像を躍動させた《鉄路の白薔薇》(1923),あるいは〈トリプル・エクラン(三面スクリーン)〉によって映像の〈交響楽〉を奏でた《ナポレオン》(1927)などのガンス,装置の様式化,新しい照明,歪曲レンズの使用,極端なソフト・フォーカスなどによって新鮮な映像づくりを試みた《エル・ドラドオ》(1921),《生けるパスカル》(1925)などのマルセル・レルビエMarcel L’Herbier(1890‐1979),スロー・モーションや二重露出による映像で詩を表現しようとした《滴る血潮》(1924),《アッシャー家の末裔》(1928)のジャン・エプスタン,幻想的な映像による〈砂漠の砂のフォトジェニー〉で鮮烈な印象を与えた《女郎蜘蛛》(1921)や〈繊細な心理描写〉に成功した《テレーズ・ラカン》(1928)のジャック・フェデルらがその代表的存在であった。〈アバンギャルド映画〉が〈非商業主義の旗をかざして扇動者のごとき役割までも帯びはじめる〉(モーリス・ベッシー)のもこの時代であり(〈アバンギャルド〉の項の[映画]を参照),〈純粋映画〉を求める映画理論が発達するのもこの時代だが,サドゥール《世界映画史》によればフランス映画そのものは〈国際的影響力を少しももたず〉〈恐るべき企業的退廃〉におちいったのが20年代であった。…

※「レルビエ,M.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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