世界大百科事典(旧版)内の《ロッカベルディーナの侯爵》の言及
【カプアーナ】より
…その作品群に,長編小説《ジャチンタ》(1879),短編集《情熱の女たち》(1893),《田舎女たち》(1894)等がある。長編小説《ロッカベルディーナの侯爵》(1901)は,こまやかな心理描写によって彼の代表作とされる。しかし,これらの作品は,同じシチリア出身のベリズモ文学の巨匠ベルガがうちたてた壮大な文学世界には遠く及ばず,詩的というよりもむしろ民俗学的様相を帯びながら,単なる地方風俗のドキュメントにとどまる危険性をはらんでいる。…
※「《ロッカベルディーナの侯爵》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」