世界大百科事典(旧版)内のロッチデール原則の言及
【協同組合】より
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[協同組合の発展]
このような規模にまで拡大した協同組合の発展過程は,実質的には1844年にイギリスのランカシャーのロッチデールで約30人の織物工がロッチデール公正先駆者組合Rochdale Society of Equitable Pioneersなる消費組合を設立したことに始まる。この組合の活動が成功したことから,これにならって,(1)加入自由,(2)1人1票の民主的運営,(3)出資金への配当の制限,(4)剰余金の組合員への組合利用高に応じた分配,などのいわゆるロッチデール原則にもとづく消費組合が続々と設立され,この動きはさらに北欧諸国をはじめとするヨーロッパ各国から全世界へと広がっていき,この過程で,上記のロッチデール原則にのっとった協同組合に法制上の地位を保障する立法措置がとられるようになった。一方,これよりやや遅くドイツで,H.シュルツェ・デーリッチュの提唱によって都市手工業者の信用組合が,またF.W.ライフアイゼンの指導のもとに農業信用組合がそれぞれ設立され,これをはじめとして,資本の圧迫に悩む小生産者の協同組合も各国で発展をみることとなった。…
※「ロッチデール原則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」