世界大百科事典(旧版)内のロビンズ,L.C.の言及
【経済学】より
…マックス・ウェーバーによって提起された没価値性は現在もなお経済学研究に当たって大きな問題となって,まず越えなければならない壁を形成しているといってよい。 経済学について,科学としての客観性を強調しようとする立場は,たとえばロビンズLionel Charles Robbins(1898‐1984)の《経済科学の本質と意義》(1932)に代表される。ロビンズは経済学を定義して,〈さまざまな希少資源をさまざまな用途に対してどのように配分すれば,与えられた目的を最も効率的に達成することができるかという問題を考察の対象とするものである〉とした。…
【資源配分】より
…資源配分とは一般に,さまざまな希少資源がなにをどのようにつくるために配分されるかということを意味するが,経済学の概念として基本的な役割を果たすものである。経済学者のなかには,たとえばロビンズLionel Charles Robbins(1898‐1984)のように,科学としての経済学の主要な課題は,資源配分の問題を解くことであるという主張をする人もいるほどである。 市場経済制度のもとでは,資源配分の問題は市場を通じて解かれる。…
【ロンドン学派】より
…完全競争的市場機構の資源配分機能に固い信頼をいだき,民間の自発的経済活動に対する政府の干渉を強く排斥する点に特徴をもつ。この派の代表者とみなされているのはロビンズLionel Charles Robbins(1898‐1984)とF.A.vonハイエクである。ロビンズは処女作《経済学の本質と意義》(1932)において,有名な〈経済学の希少性定義〉を与えるとともに,相異なる個人の基数的効用の比較可能性を前提とするA.C.ピグーの〈旧〉厚生経済学の基礎を厳しく批判した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」