世界大百科事典(旧版)内のロンドン・シーズンの言及
【ロンドン】より
…この間にもロンドンは,ジェームズ1世をして〈いまにイギリス全体を飲み込むだろう〉と言わしめるほどの発展,繁栄ぶりを示し,1568年にT.グレシャムが創立した王立取引所が経済繁栄のシンボルとなった。16世紀末以降,しだいに地方の地主貴族,ジェントリー(ジェントルマン)がロンドンに滞在して社交生活を送る〈ロンドン・シーズン〉(ほぼ5~7月)の風習も生まれ,ルネサンスの潮流にも乗って,観光や文化の中心ともなった。王の猟場であったハイド・パークが一般に公開され,社交場の一つになったのも,シェークスピアやベン・ジョンソンの芝居がしきりに上演されたのも,また絹工業や陶器業,ガラス工業などの奢侈品工業が市内に成立したのも,このような繁栄を背景にしてのことである。…
※「ロンドン・シーズン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」