大寒(読み)だいかん

精選版 日本国語大辞典 「大寒」の意味・読み・例文・類語

だい‐かん【大寒】

〘名〙
① 非常に寒いこと。また、その時季
古今著聞集(1254)三「寛平遺訓にも、春風秋月若実事、幸神泉・北野、且翫風月、且調文武、不一年并幸、又大熱大寒慎之とあり」
二十四節気の一つ。太陽黄経が三〇〇度のときをいう。新暦の一月二一日頃で、気候的にも一年中で、一番寒い頃にあたる。《季・冬》
延喜式(927)一六「撃閇諸門〈略〉起大寒八日十五日」 〔逸周書〕

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デジタル大辞泉 「大寒」の意味・読み・例文・類語

だい‐かん【大寒】

二十四節気の一。1月20日ごろ。このころ、寒さが一年のうちで最も厳しい 冬》「―といふ壁に突きあたりたる/万太郎」→小寒

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大寒」の意味・わかりやすい解説

大寒
だいかん

二十四節気の一つ。陰暦12月中、太陽の黄経300度に達したときで、太陽暦の1月20日ころにあたる。北半球の温帯地域では一年中でもっとも寒い季節で、極寒に抗して身体を鍛えようとする種々の寒稽古(かんげいこ)が行われるのもこのころである。大寒が明けると立春である。

[渡辺敏夫]

 およそ1月20日に始まる15日間は暦のうえでは寒の後半にあたり、日本では各地で、1年間のうちの最低気温の観測される期間である。北国本土の日本海側では、なお雪のシーズンでありスキーなどが盛んに行われているが、太平洋側ではフクジュソウスイセンなど寒中に花を開くものがあり、西日本では白梅紅梅も咲く。南国ではヤナギが芽を吹き始める所もあり、ヒバリの初鳴きも聞かれるころとなる。

根本順吉

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大寒」の意味・わかりやすい解説

大寒
だいかん

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間であるが,現行暦ではこの期間の第1日目をさす。昔中国ではこれをさらに5日を一候とする三候 (鶏始乳,鷙鳥 厲疾,水沢腹堅) に区分した。猛鳥が激しく飛び回り,沢に氷が堅く張りつめた厳寒の時期の意味であるが,「小寒の氷大寒に解く」といって,小寒に比べて大寒のほうが暖かいともいう。大寒の最後の日が節分で,翌日旧暦の正月を迎えるわけである。

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百科事典マイペディア 「大寒」の意味・わかりやすい解説

大寒【だいかん】

ふつうの後半約15日間をいうが,二十四節気では旧暦12月の中気で,現行暦の1月20,21日にあたる。

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日本文化いろは事典 「大寒」の解説

大寒

1月20日頃 大寒とは、一年でもっとも寒い時期という意味です。小寒から数えて15日後とされており、小寒から大寒までの15日間と大寒から立春までの15日間の合計30日間を「寒さの内」といいます。耐寒のための様々な行事が行われます。寒気を利用した食物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込む時期にもあたります。

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普及版 字通 「大寒」の読み・字形・画数・意味

【大寒】たいかん

立春の前。

字通「大」の項目を見る

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