化学辞典 第2版 「ワッカー法」の解説
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…エタナールethanalともいう。脂肪族アルデヒドの一つ。化学式CH3CHO。融点-123.5℃,沸点20.2℃の特異な刺激臭をもつ無色の液体。水,アルコールに可溶。毒性を有し,体内に多量にたまると呼吸困難を起こす。実験室では,エチルアルコールを重クロム酸ナトリウムと硫酸で酸化してつくる。工業的には,古くはエチルアルコールの脱水素法,あるいはアセチレンの水和法などで製造されていたが,現在ではワッカーWacker法が世界的に用いられている。…
…最も簡単な,そして量的にも最も重要な脂肪族ケトン。ジメチルケトンに相当する化合物で,化学式CH3-CO-CH3。融点-94.82℃,沸点56.3℃の無色の特異臭のある液体で,水やほとんどの有機溶媒とあらゆる割合で混合する。工業的には,プロピレンを塩化パラジウムを含む触媒の存在下で空気(酸素)酸化するワッカーWacker法,また酸化亜鉛などを触媒とするイソプロピルアルコールの脱水素法によって製造する。…
… CH3COCH3―→CH2=C=O+CH4 CH3COOH―→CH2=C=O+H2O非常に反応性に富み,水,アルコール,アミンと容易に反応し,酢酸,酢酸エステル,酢酸アミドを生成する。酢酸と反応させると無水酢酸(CH3CO)2Oが得られる(ワッカー法)。また,きわめて容易に二量化しβ‐ラクトン型のジケテンとなる。…
※「ワッカー法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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