《ワルツへの招待》(読み)わるつへのしょうたい

世界大百科事典(旧版)内の《ワルツへの招待》の言及

【レーマン】より

…少女期の不安定で繊細な,うち震えるような感受性を美しく香気豊かに描き出す作風をもち,処女作《味気ない答え》(1927)はその典型的なものである。《ワルツへの招待》(1932),《街の気候》(1936)は連作で,女主人公オリビアの18歳の無垢さと,10年後に結婚生活に傷つき離婚した経験とが描かれ,明と暗の対照,無垢と経験の照応がみごとである。最も野心的な作品は,女主人公と恋人と姉との三角関係を扱った《谺(こだま)する森》(1953)で,主題と技法とが緊密にからまりあった対位法が用いられ,息苦しいまでに密度の高い世界が描き出されている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」