世界大百科事典(旧版)内のアクナカリー協定の言及
【石油産業】より
…そこでスタンダード・オイル・グループを中心とするアメリカ勢力は,当時最も有望で新しい資源地域と考えられていたイラクに強力に参入しようとして,アメリカ国務省と協力し,1928年にBP,シェル,フランス石油会社(CFP)と並んでジャージー・スタンダードとモービル社がイラクの原油資源を排他的に共同で支配するイラク石油会社Iraq Petroleum Co.(IPC)の基礎をつくった。また,同じ年にBP,シェル,ジャージー・スタンダードが協議して,世界市場での販売や輸出についての競争を排除して,当時のシェアを固定する〈アクナカリー協定Achnacarry agreement〉を結んだ。その後,ジャージー・スタンダードとモービルがスエズ運河より東の諸地域(アジア,極東)で共同して事業を行うため,33年スタンダード・バキューム石油会社Standard Vacuum Oil Co.を折半出資で設立したほか,テキサコ社とカリフォルニア・スタンダードは36年東半球全域で共同事業を営むために,カルテックス社Caltex Petroleum Corp.を設立した。…
※「アクナカリー協定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」