アトロピン様薬(読み)あとろぴんようやく

世界大百科事典(旧版)内のアトロピン様薬の言及

【自律神経薬】より


[副交感神経遮断薬parasympatholytic agent]
 副交感神経興奮薬によっておこるムスカリン様作用を遮断する薬物。代表的なものとしてアトロピンがあるので,アトロピン様薬とも呼ばれ,抗ムスカリン薬とも呼ばれる。アトロピンは,アセチルコリンが自律神経節,運動神経終末などで発揮するニコチン様作用には影響を与えない。…

【鎮痙薬】より

…内臓平滑筋の異常な収縮・痙攣(けいれん)をゆるめ,痙攣による内臓痛を除く薬物をいう。2種類に大別され,一つはアトロピンによって代表される副交感神経抑制薬(抗コリン薬)で,向神経性鎮痙薬とかアトロピン様作用薬ともいう。アセチルコリンと抑制的に拮抗し,神経の興奮の伝達を遮断し,痙攣をゆるめる。他の一つは平滑筋細胞に直接作用して痙攣を抑える薬物で,向筋肉性鎮痙薬あるいはパパベリンがこの代表的な薬物であることから,パパベリン様作用薬などともいう。…

※「アトロピン様薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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