エスプリ・ヌーボー(読み)えすぷりぬーぼー

世界大百科事典(旧版)内のエスプリ・ヌーボーの言及

【詩と詩論】より

…当時の芸術派の新進詩人を広く集め,安西冬衛,上田敏雄,北川冬彦,近藤東,滝口武士,竹中郁,春山行夫,三好達治,西脇順三郎,吉田一穂,滝口修造らの詩人が,時代の先端を行く新鮮で活発な詩作活動を展開した。同誌上に発表された作品には,短詩・新散文詩,フォルマリスムの詩,シュルレアリスムの詩,シネ・ポエムなど,多様な詩風・傾向が含まれているが,全体として見ると,エスプリ・ヌーボー(フランス語で新精神の意)とポエジーの純化を唱えた編集者春山の意図どおりに,詩法探求への意欲,実験的姿勢と反写実主義的態度,イメージとフォルムの重視,機知的感覚とドライな知性による造型志向などで共通し,モダニズムの詩風を詩壇に定着させる役割を果たした。なお,この雑誌には海外の新詩,新文学とその理論が次々と翻訳,紹介され,一面で海外文学の紹介・研究誌的な性格をも呈した。…

※「エスプリ・ヌーボー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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