世界大百科事典(旧版)内のオクナイ様の言及
【おしら信仰】より
…桑の木などの木の先に,男女2体の顔や馬などの顔を彫刻または墨がきしたものにオセンダクと称する衣装を包頭形もしくは貫頭形に着せて,家の中の神棚の祠に納めまつったものをオシラ様もしくはオシラボトケという。福島県のオシンメイ様や岩手・山形両県にみられるオクナイ様も同系統の神であろう。村の草分け的な旧家にまつられていることが多いが,イタコなどの宗教者が所有していることもある。…
【座敷童子】より
…岩手県を中心とする東北地方北部で信じられている神霊,妖怪の一種。この呼称は,旧家の座敷に出没し童子の姿をしている,と考えられていることに由来するもので,ザシキボッコ,ヘヤボッコというところもある。納屋や土蔵に出没するクラワラシ,クラボッコも同系統の神霊である。この神霊の特徴として,オカッパ頭の幼い子どもである,顔や髪が赤い,旧家の主として奥座敷に住む,ザシキワラシが住むと思われている部屋に泊まった者に枕返しなどのいたずらをする,等々を挙げることができるが,もっとも本質的な特徴は,この神霊が家の盛衰を支配する,ということにある。…
※「オクナイ様」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」