オーガスタス,J.(読み)おーがすたす

世界大百科事典(旧版)内のオーガスタス,J.の言及

【執行猶予】より


[沿革]
 日本で採用されているような刑の執行猶予の制度はヨーロッパ大陸において発展をとげ,イギリス,アメリカでは刑の宣告猶予の制度が発達した。イギリス,アメリカでは,事実認定と刑の量定を手続上区分する制度が採られており,また,ジョン・オーガスタスをはじめとする篤志家によって保護観察(プロベーション)の地盤が築かれており,刑の宣告猶予はこれと結合したことなどが,その事情として挙げられている。刑の執行猶予は,1888年にベルギーで,91年にフランスで,猶予期間後は有罪判決を消滅させる制度として法制化された。…

【保護観察】より

…プロベーションは,刑の執行をせずにはじめから行われる保護観察で,刑の執行猶予,宣告猶予や起訴猶予に伴って行われる。1841年にマサチューセッツ州でボストンの一民間人オーガスタスJohn Augustusが裁判の傍聴に出かけ,見込みのありそうな被告人の判決の宣告を猶予してもらい,みずから引き取って更生させ,同様の方法で2000人近い人の世話をして非常な成功を収めたのに始まるとされる。州政府は,その業績に注目し,制定法によって州の機関であるプロベーション・オフィサーにそれを担当せしめることとし,プロベーション制度が成立した。…

※「オーガスタス,J.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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