カルキ(読み)かるき

世界大百科事典(旧版)内のカルキの言及

【インド神話】より

…プラーナ文献において,ビシュヌの化身(アバターラavatāra)神話が整備された。化身の種類と数については種々の説があり,必ずしも一定しないが,特に,猪(バラーハ),人獅子(ヌリシンハ),亀(クールマ),侏儒(バーマナ),魚(マツヤ),ラーマ,パラシュラーマParaśurāma,クリシュナ,ブッダ,カルキKalkiの10種の化身が最も一般的である。ビシュヌは猪となり,水没していた大地をその牙で救い上げ,悪魔ヒラニヤークシャを殺した。…

【ビシュヌ派】より

権化とも訳される)ということが強調されている。後世有名なのは〈10化身〉説で,それによれば,ビシュヌはこの世に,魚,亀,野猪,人獅子,小人,パラシュラーマ,ラーマ,クリシュナ,ブッダ,カルキとして現れるという。なかでもラーマとその妃シーター,クリシュナとその妃ラーダーは,しばしば文芸の対象になり,広くインド全土で熱烈に崇拝されてきた。…

【弥勒信仰】より

…弥勒菩薩は釈尊入滅の56億7000万年後に,弥勒浄土である兜率天(とそつてん)よりこの世に出現し,竜華樹の下で三会にわたって説法し,衆生救済を果たすと信じられている。インドにおける弥勒信仰の前身の一つは,ヒンドゥー教における救済者カルキの存在である。カルキは未来において人間の寿命が23歳となった末世に,この世に出現して人々を救済すると説かれていた。…

※「カルキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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