ガウマータ(読み)がうまーた

世界大百科事典(旧版)内のガウマータの言及

【ダレイオス[1世]】より

…アケメネス朝傍系のヒュスタスペスHystaspēsの子。カンビュセス2世の弟バルディヤと偽って王位を簒奪したマゴス祭司のガウマータGaumātaを,6人のペルシア貴族とともに襲って殺し,即位を宣言した。つづいて起こった帝国各地の反乱を1年のあいだに鎮圧し,この功業を記念してビストゥンに碑文を刻ませ,新都ペルセポリスの建設を開始した。…

【ペルシア帝国】より

…彼の後を継いだカンビュセス2世は,前525年にエジプトを占領して古代オリエント世界の統一を実現した。前522年にマゴス祭司ガウマータGaumātaによる王位簒奪事件が起こり,帰国の途中でカンビュセスが亡くなると,アケメネス一族のダレイオス1世がガウマータを倒して王位に就いた。初期のペルシア帝国は,キュロス2世やカンビュセス2世が征服したそれぞれの国家の王に即位することによって成り立つ同君連合国家の形態をとっていたから,キュロス王統の断絶は臣属民族にとってペルシア支配の終了を意味した。…

【マギ】より

…この害獣を殺すのを義務とする信仰,特殊な葬送のやり方は,後代のゾロアスター教徒のそれと一致する。アケメネス朝ペルシア史上では,王弟を詐称して王位を簒奪したマグ(マゴス)のガウマータGaumātaをダレイオス1世が殺害して王位に就いた事件が記録されている。マギはギリシアの伝承では神秘な宗教知識の所有者とみなされ,《マタイによる福音書》(2:1以下)の伝える,イエス降誕を予知した東方の三博士(《共同訳聖書》では〈占星術の学者たち〉)の話(三博士の参拝)は,このような伝統に基づく。…

※「ガウマータ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android