世界大百科事典(旧版)内のケサルの言及
【チベット族】より
…アムド(安多)などの地方の遊牧民や牧畜民のあいだでは,群舞,輪舞などの歌舞が豊富である。チベット古代英雄叙事詩〈ケサル〉は今日も伝承されている。ケサルをはじめ叙事詩を語り歌う芸人も少数ながら復活している。…
【パキスタン】より
…北部のカラコルム地域のかつての小王国フンザ,ギルギットやバルーチスターンなどでは,いずれも専業音楽家集団ベリチョー,モンなどが存在し,両面大太鼓ダーダン,ケトルドラム型の1対の片面太鼓ダマル,スルナイをいずれも1組のセットで使用している。固有の歌では,チベット,モンゴルに広がる〈ケサル〉の叙事詩をはじめ,多くの恋愛歌などが無伴奏で歌われている。インダス川支流のゴマール川より南,アラビア海までの地域,バルーチスターンの音楽は,インド,アフガニスタン,イラン音楽の諸特性を融合させた固有なバルーチの音楽が豊かである。…
※「ケサル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」