ケロジェン(その他表記)kerogen

最新 地学事典 「ケロジェン」の解説

ケロジェン

kerogen

堆積性有機物のうち有機溶媒とアルカリ溶液に溶けない有機物の総称油母とも。Steuart(1912)がスコットランドのLothians頁岩を乾留すると粘性のパラフィン状の油(ギリシア語でkeros)が得られることを見いだし,Crum-Brownがその油頁岩に含有される有機物をKerogenと命名したことに始まる。現在は,生体起原有機物が堆積後に続成変化して形成される,主にC・H・O・N・Sからなる高分子化合物とその集合体。化学組成は複雑で一定の化学構造をもたない。石油有機成因論において主要な石油炭化水素根源物質とみなされる。熟成過程のある時期(続成作用後期)に熱分解で生成した炭化水素が,鉱床を形成する石油の主体になる。ケロジェンの質的な違いによって,生成される炭化水素が石油とガスに分かれる。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 平井

世界大百科事典(旧版)内のケロジェンの言及

【オイルシェール】より

…その他,石炭との根本的な相違は,含有する有機物のタイプすなわち質である。石油根源岩と同様に,オイルシェール中の有機物の約90%以上は,油母(ケロジェンkerogen)と呼ばれる有機・無機溶媒に不溶な,熱分解によって油分を発生する固体で,高分子有機物の集合体によって占められている。石炭中のケロジェンは高等植物などの木質部,茎部に由来したのに対し,オイルシェール中のケロジェンはおもに藻類に由来している。…

【石油】より

…しかし,陸成層のなかに分布する石油も,アラスカ,中国,リビアなどでしだいに広く発見されるようになり,世界全体の石油の1/3近くは陸成のものという推定もある。とくに研究が進んでいるのはケロジェン起源説である。ケロジェンkerogenは地球上に最も多量に存在する有機物で,熱作用によってケロジェンから石油系炭化水素が生成されることは実験的にも証明された(〈石油根源岩〉の項を参照)。…

【石油根源岩】より

…石灰岩は根源岩にも貯留岩にもなると一般的に考えられているが,まだ結論はでていない。 一般に石油根源岩は,無機鉱物が95%以上で,有機物が5%以下であり,その有機物の90%以上がケロジェンである。有機物の残りの10%に石油炭化水素,アスファルト分,フミン酸などが含まれている。…

※「ケロジェン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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