世界大百科事典(旧版)内のケーラーのチンパンジー実験の言及
【洞察】より
…動物心理学用語。〈見通し〉ともいわれる。ヒトないし動物がある困難な情況に直面したとき,突然,解決手段を見いだして,その情景の目的にかなった行動をとるような場合の心的過程を説明する概念で,ゲシュタルト心理学に由来する。すなわち,個々の情況の要素から,全体の連関を把握することをいう。洞察行動の最も有名な例は,W.ケーラーのチンパンジーの実験である。天井につるしたバナナを得ようと,なん回か跳びついてみたが,得ることのできなかったチンパンジーが,部屋に置かれた箱に気づき,これを重ねてバナナをとったり,さらに手近にある棒を用いて餌をとることにも成功したというものである。…
※「ケーラーのチンパンジー実験」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」