ザバッティーニ,C.(読み)ざばってぃーに

世界大百科事典(旧版)内のザバッティーニ,C.の言及

【自転車泥棒】より

…1948年製作のイタリア映画。〈日常性のネオレアリズモ〉を主張した脚本家チェーザレ・ザバッティーニとビットリオ・デ・シーカ監督のコンビの最高傑作とうたわれる名作。失業という終戦直後の社会的現実を反映したテーマ以上に,ひとりの男が盗まれた自転車を捜し求めて24時間の間都会の中をさまよい歩く姿をドキュメンタリーのようにとらえてみせたその〈リアリズム〉が,映画の〈物語性〉〈ドラマ性〉を剝奪することによって〈シネマトゥルギー〉を変革したといわれ,その後数え切れないほどの模倣作品を生んだという意味でも世界中にもっとも大きな影響を与え,戦後の映画史を形成する最初のもっとも重要な作品となった。…

【ネオレアリズモ】より

…ビスコンティは《夏の嵐》(1954)で〈ネオレアリズモ〉からリアリズムへの道に移行する。デ・シーカもまた,コンビを組んでいたシナリオライターのチェーザレ・ザバッティーニとともに,《ミラノの奇蹟》(1950)で〈空想的ネオレアリズモ〉と呼ばれ,以後,ザバッティーニは〈完全なるネオレアリズモ〉を主張してその理論の完成に努めることになる。こうした50年代の分化混迷を経て,〈ネオレアリズモ〉は発展的に解消したと見るべきであり,60年代以降に輩出した映画作家たちは多かれ少なかれ〈ネオレアリズモ〉の影響を受けながらも,それぞれ独自の方法を模索し,独自の方向を歩んでいく。…

※「ザバッティーニ,C.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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