シャンパーニュの大市(読み)しゃんぱーにゅのおおいち

世界大百科事典(旧版)内のシャンパーニュの大市の言及

【シャンパーニュ】より

…西のイル・ド・フランスや東のロレーヌの側には,急崖が南北に走っているが,これらを切ってセーヌ,その支流のオーブ,マルヌ,エーヌなどの河川が流れ,ポルト(門)とよばれる東西交通路を開いており,パリとライン地方とを結ぶ幹線交通路が走っている。このような交通上の要衝に位置しているため,この地方は古代から商業活動が活発で,フランドルの毛織物,イタリアを経由したオリエントの香料,スペインのなめし革,ドイツの亜麻,フランスのブドウ酒,岩塩などが,〈シャンパーニュの大市foires de Champagne〉で取引された。市は12~13世紀に栄え,トロアとプロバンで毎年2回,バール・シュル・オーブとラニー・シュル・マルヌで毎年1回開かれ,おのおのが6~7週間続いた。…

【手形】より

…手形は一定の金額の支払を目的として発行される有価証券である。手形という語は古くは一般に証書・証文をさしていたが,これは証書類に署名に代えて手指を押捺(おうなつ)する風習に由来するといわれる。現在の手形制度は,後述にあるように中世におけるイタリアおよびその他の地中海沿岸地方の諸都市の両替商が発行した手形にその起源があるとされているが,日本でもすでに鎌倉時代には一種の証書が存在し,送金の用に供されていた。…

【トロア】より

…1284年に後継者ジャンヌ・ド・ナバールとのちのフィリップ4世とが結婚し,その結果,王領地に編入された。トロアを中心とするシャンパーニュ地方は,12~13世紀には〈シャンパーニュの大市〉として知られる定期市の開催地として繁栄した。それは,領主のシャンパーニュ伯が保護や特権を与えたことや,この地が当時,フランドル~イタリア,パリ~ドイツなどの西ヨーロッパ諸地域間の内陸交通の結節点であったことなどによる。…

※「シャンパーニュの大市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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