世界大百科事典(旧版)内のシャードゥフの言及
【灌漑】より
…多くのむらではこのような用水のしかたを監督する水番や管理人を置いていたが,渇水季になるとわずかな水の利用をめぐって水争いの起こることがしばしばあったといわれる。揚水具としては,水力を用いる水車(ナーウール),畜力を用いる揚水車(サーキヤ,ドゥラーブ),人力による揚水車(ダーリーヤ)やらせん状揚水機(タンブール)およびはねつるべ(シャードゥフ)などが一般に用いられた。しかしイランのカナートが熟練の技術者によって掘られたように,ナーウールやサーキヤなどの揚水車も専門の大工によって製造されたから,その建設には費用がかかり,いきおい建設に伴う用水権はイクター保有者や地主などの富裕者に帰することになったのである。…
【水車】より
…水のもつエネルギーを仕事に変える原動機。この意味の水車は英語のwater wheelにあたる。製粉等の動力に水車を用いた施設も水車と総称されるが,こちらは英語ではwater millと呼んで区別される。
【歴史】
[ヨーロッパ]
水車の起源は不明だが,型式としては,垂直型(車軸は水平)と水平型(車軸は垂直)の二つがあり,水平型のほうが構造が簡単だから最初に現れたのかもしれない(図1)。垂直型水車は,はじめはそれぞれの車軸の端に水受器をつけて揚水用に使ったが,のちにはいっそう広く動力源として利用されるようになった。…
※「シャードゥフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」