世界大百科事典(旧版)内のスペース・ファンタジーの言及
【SF映画】より
…その中で注目すべきは,《海底二万哩》を撮ったフライシャー監督の《ミクロの決死圏》(1966)で,縮小された原子力潜航艇が,人体の血管内を進むイメージは,きたるべき《2001年宇宙の旅》の前ぶれともいえる。
[スペース・ファンタジーの誕生]
1968年,20世紀フォックス社の《猿の惑星》と,MGMの《2001年宇宙の旅》によって,SF映画は新しい歴史の幕をあける。SFファンだけでなく,タイム・パラドックスを扱ったハードなSFながら一般のおとなや子どもにも人気を博し,通算5本のシリーズになるほどの大ヒット作となった《猿の惑星》によって,SF映画は興行的信用を獲得し,またSF作家A.C.クラークの脚本と,NASA(ナサ)の全面的協力による最新のテクノロジーを映像技術に導入した,スタンリー・キューブリック監督の70ミリ超大作《2001年宇宙の旅》は,SF映画として初めて世界的にベストテン映画としてランクされるという〈芸術的〉評価を得た。…
※「スペース・ファンタジー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」