スミス,W.R.(読み)すみす

世界大百科事典(旧版)内のスミス,W.R.の言及

【宗教社会学】より

… 宗教社会学に先駆をなしたのは,宗教の役割は時代を超越した永続性をもつものではないことを指摘したA.コントと,宗教の成立と発展は生産力と生産関係の弁証法的関係に規制されていることを説いたK.マルクスである。しかし,宗教社会学固有の立場を確立したのは,宗教が本質的に社会的性格に規制されていることを,ヨーロッパ精神の基礎をなした地域(古代ギリシア・ローマとイスラエル)を対象に,資料によって示したN.D.フュステル・ド・クーランジュとスミスWilliam R.Smithである。スミスはアラビア調査旅行の体験を踏まえて聖書文献学を行った(《セム族の宗教》1889)。…

【聖婚】より

…したがって,これらの儀礼の背後には,大地のもつ豊饒性と女性の多産性とのあいだに明白な類比(アナロジー)をみた古代人の宗教的観念が横たわっている。スミスWilliam Robertson Smith(1846‐94)の《セム族の宗教》(1889)によると,古代セム民族は,大地と女性とを同一視していた。女は畑であり,たわわに房をつけたブドウの木であった。…

【女神】より

…これは人類が,農耕生活の経験をとおして獲得した観念であるが,それは農耕がその最初期において,女性によって担われていたことを物語っている。W.R.スミスの《セム人の宗教》によると,古代セム民族は,大地と女性とを同一視していた。女性は畑であり,たわわに房をつけた葡萄の木であった。…

※「スミス,W.R.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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