セリ上げ(読み)せりあげ

世界大百科事典(旧版)内のセリ上げの言及

【歌舞伎】より

…とりわけこの時期には舞台機構の面が発達した。セリ上げや回り舞台がくふうされ,変化に富んだ作劇や演出が可能になった。この面では,上方の名作者初世並木正三の功績が大きい。…

【劇場】より


[独自の舞台機構の開発]
 宝暦年間(1751‐64)には,舞台機構の上での改新的な数々の技術改革が実施された。セリ上げ(1753),狂言作者並木正三による回り舞台(1758)の発明,スッポン(1759),がんどう返し(1761),次の明和期には引割り,さらに1789年(寛政1)には田楽返しが創案されて,歌舞伎の演出上多彩な展開を可能とした。すでに歌舞伎劇場の舞台面では,1761年には舞台上の破風屋根を除去したし,目付柱・脇柱も撤去して独自の展開をすすめる条件が整えられた。…

【舞台】より

… 享保から元文・延享・宝暦・明和にいたる18世紀前半から中葉にかけて,舞台機構や設備の上で創意にみちた新しい考案が,次々に実施されていく。1753年(宝暦3)12月大坂の大西芝居で〈セリ上げ〉,5年あとの58年2月には狂言作者並木正三によって同じく道頓堀角の芝居で,大劇場では画期的な〈回り舞台〉が創始された。さらに59年4月道頓堀の大西芝居で〈スッポン〉が,61年12月大坂の中の芝居で〈がんどう返し〉が,さらに66年(明和3)に大西芝居で〈引割〉が創案された。…

※「セリ上げ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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