世界大百科事典(旧版)内のタプイの言及
【酒】より
…いずれも穀物などデンプンを含むものを原料とし,前者はこれを焼いてデンプンを熱分解し,後者は唾液の作用でデンプンを糖化し,自然発酵させてつくる。焙焼酒は南方の未開民族の間になお現存しているといわれ,フィリピン北部のイフガオ族のタプイという酒は焼米を湯で煮たのち,餅こうじの粉を混ぜ発酵させてつくるが,焙焼酒の痕跡をとどめたこうじ使用の穀物酒といえよう。口嚼酒はかつて太平洋を取り巻く各地域に広く分布し,その痕跡は北ヨーロッパ,アフリカにも残っている。…
※「タプイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」