トフタミシ・ハーン(読み)とふたみしはーん

世界大百科事典(旧版)内のトフタミシ・ハーンの言及

【クリコボの戦】より

…正午過ぎから3時ごろまでの短時間に,ロシア軍10万とハーン軍13万~15万が6~7km四方の原野で激突し,ロシアの大勝利に終わったが,損害も大きく,兵の半ばを失って戦場での葬儀に8日かかったという。ハーン国内の支配権争いからこの一戦に威信の確立を賭けたママイ・ハーンは敗れてトフタミシ・ハーンに滅ぼされたが,ロシア側もトベーリ,ノブゴロドなど有力諸国は参加せず,リトアニア,リャザンなどハーン軍支援の公国を振り切った上での勝利であった。モスクワ大公国の名声は大いに上がり,以来,ドミトリーは,ドンスコイ(〈ドン川の〉の意)とたたえられた。…

【モスクワ】より

…14世紀後半のドミトリー・ドンスコイ大公の治世にはクレムリンの周囲に木の柵の代りに石の城壁が築かれ,城外に出城の役割を兼ねてアンドロニコフ,シーモノフなどの修道院がつくられた。それでも1382年にはキプチャク・ハーン国のトフタミシ・ハーンによって町が占領され,焼き払われた。 15世紀にはモスクワを中心とする全ロシアの統一がすすみ,イワン3世は1480年にキプチャク・ハーン国からの完全な独立を果たすとともに,イタリアからフィオラバンティ,ソラリなどの技術者を招いて,今に伝わるクレムリンの塔と城壁,城内の多稜宮(グラノビータヤ宮殿)Granovitaya palataや石造のウスペンスキー聖堂などを造営した。…

※「トフタミシ・ハーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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