ドーニ,A.F.(読み)どーに

世界大百科事典(旧版)内のドーニ,A.F.の言及

【素描】より

…〈目の中にコンパスがある〉というミケランジェロの言説は,計測と写生の伝統的美学を否定したもので,これ以降,伝統的素描論と素描とは主観の表現にほかならないとする革新的素描論は論争をひき起こした。このうち,ドーニAnton Francesco Doni(1513‐74)は,〈ディセニャーレdisegnare〉を必ずしも描くということにかぎらず,なんらかの着想を思いつくことをすでに〈ディセーニョ〉であると述べている(1547)。ディセーニョを自然模倣の手段としてではなく,思想の行為としたミケランジェロの考えを書き表した最初の理論家は,おそらくアカデミア・フィオレンティーナ院長バルキBenedetto Varchi(1502‐65)であろう。…

【ユートピア】より

…人文主義や宗教改革など16世紀の精神と響和して,《ユートピア》は人間主義と原初志向とをうたいあげ,あわせて現実批判の鋭利な手段ともなりえたのである。同世紀にはほかにA.F.ドーニ《世界》(1552),F.パトリーツィ《至福の都》(1553)など,新世界情報をも盛りこんだユートピアが描かれた。17世紀初頭には著名な2例があらわれる。…

※「ドーニ,A.F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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