ニッコリ,N.(読み)にっこり

世界大百科事典(旧版)内のニッコリ,N.の言及

【人文主義】より

…すなわちオスマン帝国の圧迫によって滅亡寸前にあったコンスタンティノープル(現,イスタンブール)から,ギリシア人の西ヨーロッパへの移入が相継ぎ,とくに1438‐39年に開かれた東西宗教会議(フェラーラ・フィレンツェ公会議)を機に,プレトンベッサリオン,アルギュロプロスIōannēs Argyropoulos(1410‐90)など一流の学者が渡来したことは,イタリアのギリシア学に大きな刺激となった。すでに始まっていたギリシア語学習は,ニッコリNiccolo Niccoli(1364‐1437)らによってすすめられていたギリシア古典の収集と相まって,次々にギリシア古典の翻訳をすすめていったが,すぐれたギリシア学者たちの参加によって質量ともに変化発展する。とくに目を引くのは,プラトン学の発展で,そのため15世紀後半の人文主義はルネサンス新プラトン主義とも呼ばれるほどプラトンの影響を強く受けた。…

【メディチ家】より

…1737年,かれは世継ぎを残さずに死去し,メディチ家は断絶する。【在里 寛司】
[メディチ家蔵書]
 メディチ家第2代当主コジモはニッコロ・ニッコリやポッジョ・ブラッチョリーニらの収書活動に援助を与え,また彼らの協力を得てギリシア・ローマ古典や教父著作の古写本を自らも買い集めたが,ニッコリが死ぬと,彼が遺贈した収書を基に自らの蔵書の一部も加えて1447年サン・マルコ修道院内に図書室を開設し,一般に公開して利用に供した。収書熱は息子のピエロをはじめとする後代にも引き継がれ,とくに第3代当主ロレンツォはラスカリスに委嘱して旧ビザンティン帝国領内に散在するギリシア古典写本を系統的に集めさせた。…

※「ニッコリ,N.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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