世界大百科事典(旧版)内のネズミフタギの言及
【ネズミ(鼠)】より
…このようにネズミは大きな害敵であったので,時を定めて食物を供え,そのきげんをとり結ぶことで被害を避けようとする行為が習俗化したらしい。例えば関東地方の山間ではネズミフタギといって秋の作物収穫後に餅を畑に埋めたり,ぼた餅をつくってそれをこの名で呼ぶ。また,年の暮れに秋田県の鹿角地方や長崎県五島で小餅や塩などを,米櫃(こめびつ)などよくネズミのでそうな場所に供えるのを,ネズミノトシダマなどと呼んでいるのは,長野県北安曇郡でネズミノトシトリというのと同じく,家内の霊ある動物にも人と同様に餅を与えるものと考えたからであろう。…
※「ネズミフタギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」