カイロス(その他表記)kairos

共同通信ニュース用語解説 「カイロス」の解説

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には1年以内を目標に掲げる。カイロス(KAIROS)の名称ギリシャ神話で時をつかさどる神を指し「時を味方市場を制する」との願いを込めた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カイロス」の意味・わかりやすい解説

カイロス
kairos

「機時」の意。同じギリシア語クロノス計量可能な物理的時間を意味するとしたら,カイロスはクロノスの一様な流れを断つ瞬間時としての質的時間である。この概念を学問的用語として定立したのは,現代の神学者 P.ティリヒである。ティリヒはこれを,永遠が実存危機をもたらしつつ時間のなかに突入してくる卓越した瞬間とし,その瞬間は歴史のなかで期待され,熟してくると考える。「時は満てり,神の国は近づけり」 (マルコ福音書1~15) の「時」とはこの意味でのカイロスにほかならず,決断すべき運命的な瞬間,機時であるといえよう。ティリヒのように神学的意味づけを与えない場合でも,現象学的にカイロスの位相は析出されうる。また S.キルケゴールが永遠と時間を結ぶものとして措定した瞬間も,カイロスと呼びうるであろう。

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