世界大百科事典(旧版)内のノーモンの言及
【時刻】より
…
[日時計から水時計へ]
人間が時間の観念を得たのは天空上における太陽の動きであるから,その太陽の位置を知る日時計が最初に考案された時計であったと考えられる。初めは1本の棒を立て太陽による影で時刻を知るノーモンgnomonが使用された。古代から天文学が発達していたメソポタミアとかエジプトでは,日時計の発明はかなりの昔と思われるが詳細は不明である。…
【中国天文学】より
…中国の歴史時代は殷王朝から始まったが,前1300年ごろからの甲骨文によると,当時すでに太陰太陽暦が行われていた。地面に垂直に立てた棒(ノーモン,中国では〈髀〉もしくは〈表〉という)が落とす太陽の影の長さを測り,冬至や夏至の日を決定し,1年の長さを知った。しかし当時採用された1年や1月の長さは確かめられていない。…
【天文学】より
…のちには正しい閏月挿入法が考案され,ギリシアの〈メトンMetōn法〉(前5世紀)と同じく,19年間に7回の閏月を挿入することが,西方諸国よりも早く知られたようである。観測器械としては地面に垂直棒を立ててその影を測る簡単な〈ノーモン〉が用いられ,これによって1年の長さが正確に求められるようになった。また若干の星座をみて季節の推移を知ることもできた。…
【時計】より
…太陽の動きにつれて木や岩などの影が長さと方向を変えていくことに気づき,これを時計として利用したものである。このような日時計の利用は前5000年ころのエジプトで始まったらしいが,やがて日影棒(ノーモンgnomon)と呼ばれる棒を地面に垂直に立てて日時計とするようになった。オベリスクの高い尖塔も日影棒として用いられたという説もある。…
※「ノーモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」