バーゼル規制(読み)Basel Capital Accord

知恵蔵の解説

バーゼル規制

国際的な金融活動を行う銀行について、信用リスクなどを担保するために、一定以上の自己資本比率を保つことなどを求める指針。国際的な監督規制について、主要国の中央銀行が加盟するバーゼル銀行監督委員会(BCBS)が定める。同委員会がスイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)に事務局をおくことから「BIS規制」ともいう。
もし、国際的業務に関わる巨大な金融機関が破綻(はたん)すれば、その影響は世界に及ぶ。バーセル規制はこれを未然に防ぎ、金融市場の変化に対応できるよう保有資産のリスクを適切に保つことを目指している。
例えば、市中銀行が持っている固定金利の債権は、金利が上昇すればその価値を大きく損なう。国際銀行システムの健全性を図り、このようなリスクを生む過度の競争や不良な累積債務に対する安全性を確保することがその目的。
1988年に、各国銀行間に競争上の不平等が生じないよう「自己資本の測定と基準に関する国際的統一化」を進めるものとして、自己資本比率規制を内容とするバーゼル1ができた。その後、国際金融の変化発展に応じて内容の見直しが進められ、2004年にはバーゼル2の内容が合意された。08年のリーマン・ショックなどを経て、資産や資本をより詳細に規制するバーゼル3が10年に公表され、合意の適用が進められている。これによれば、19年度末までに、融資や投資などのリスク資産に対して、自身が発行する普通株式や内部留保など安定的な自己資本の比率を実質7%とすることが求められる。ただし、一律に自己資本を求めることが、金利リスクに対して適切かどうかなどの議論もあり、BCBSで調整を進めている。

(金谷俊秀 ライター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報