パロール(言語)(読み)ぱろーる

世界大百科事典(旧版)内のパロール(言語)の言及

【ソシュール】より


[一般言語学]
 弱冠21歳で発表した《インド・ヨーロッパ諸語における母音の原初体系に関する覚書Mémoire sur le système primitif des voyelles dans les langues indo‐européennes》(1878)は少壮(青年)文法学派の業績の一つと考えられていたが,これはすでに従来の歴史言語学への批判の書であり,その関係論的視座は1894年ころまでに完成したと思われる一般言語学理論と通底するものであった。ソシュールはまず人間のもつ普遍的な言語能力・シンボル化活動を〈ランガージュlangage〉とよび,これを社会的側面である〈ラングlangue〉(=社会制度としての言語)と個人的側面である〈パロールparole〉(=現実に行われる発話行為)とに分けた。後2者は,コードとメッセージに近い概念であるが,両者が相互依存的であることを忘れてはならない。…

※「パロール(言語)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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