世界大百科事典(旧版)内のヒップスターの言及
【ヒッピー】より
…日本でも60年代の〈みゆき族〉や〈フーテン〉以来,その影響を見いだすことができる。語源的には1950年代に流行した〈ヒップスターhipster〉に由来し,当初は〈現代感覚に敏感な者〉〈本当のフィーリングをもった者〉といった意味であった。A.ギンズバーグが《吠える》(1956)の冒頭で〈天使の頭をしたヒップスターたち〉とうたい,またノーマン・メーラーが《ぼく自身のための広告》(1959)の中でヒップスターについて詳しく論じたときには,ヒップスターはすでにヒッピーに近い意味をもちはじめていた。…
【ビート・ジェネレーション】より
…この運動の端緒の一つに,解放された個性の自然発生的な発動に力点をおこうとする文学・芸術上の新運動があったが,アレン・ギンズバーグの詩《吠える》(1956),ジャック・ケラワックの小説《路上》(1957)などは,ビート運動の高らかな宣言であったともいえるし,ノーマン・メーラーの評論《白い黒人》(1957)などはその強力な擁護論であった。この運動に参加した人たちは,具体的には,それぞれの行動様式にニュアンスをもたせて,ヒッピー,ヒップスター,〈聖なる野蛮人〉などと呼ばれることもある。この運動の一つの特色として,西欧的な合理主義に背を向けて東洋的なもの,ことに禅Zenと呼ばれるものへの著しい傾斜がある。…
※「ヒップスター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」