世界大百科事典(旧版)内のヒル綱の言及
【環形動物】より
… 環形動物と軟体動物との幼生の形がよく似ているので両者は近縁なものと考えられてきたが,軟体動物で体に多少体節的構造が見られるネオピリナNeopilina(イラスト)が発見され,環形動物と軟体動物とはネオピリナのような祖先から体節制が失われて貝殻が発達して軟体動物になり,他方では体節が発達して殻を失い環形動物になったと考えられるようになった。 環形動物は多毛綱,貧毛綱,ヒル綱,吸口虫綱の4綱に分けられるが,これらの綱の間の類似点は比較的少ない。環形動物の系統については多毛類が進化の主流であって,最初にユムシ類(ユムシ動物門)が別な方向に進化し,多毛類の一部のものが退化,または分化が止まって原始環虫類(多毛綱ムカシゴカイ目)となり,そして一部は淡水へ,さらに一部のものが陸上に生活の場を広げていって貧毛類になり,その一部がヒル類に進化したものと考えられる。…
※「ヒル綱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」