世界大百科事典(旧版)内のフィロゾーフの言及
【憲法】より
…フランスについて見ると,14世紀以来,王位継承と課税権に関連する不文の王国基本法(lois du royaume,lois fondamentales,lois constitutionnellesとよばれた)とその他の王法(lois du roi)を区別し,前者は国王によっても改変できないと考えられていたが,それは,(3)のかぎりでの標識はすでに意識されていた,ということを意味する。それに対し,18世紀になって,チュルゴや〈フィロゾーフ〉たち(18世紀フランスの啓蒙思想家たち)がそれぞれの立場から,〈フランス王国には憲法がない〉というときには,(1)ないし(2)の標識を重視した。〈フィロゾーフ〉たちはさらに,内容上の問題として,憲法が自由の保障をもりこんだものであるべきことを主張するが,これは,つぎにとりあげる近代的・立憲的意味の憲法の問題となる。…
【自由思想家】より
…またディドロやドルバックのダイナミックな唯物論の遠い淵源をシラノに求めることもできるし,人文学者リベルタンの宗教批判は18世紀にもしばしば繰り返された)。そしてそれはまさに時代の主潮となるが,啓蒙思想のにない手たちはもはやリベルタンではなく〈哲学者(フィロゾーフphilosophe)〉と呼ばれることになるだろう。 つぎにフリー・シンカーとは17世紀末,18世紀初めのイギリスに輩出した理神論者で,超自然的な啓示によらず,人間本来の理性に基づく〈自然宗教natural religion〉を説き,あるいは聖書に記されている預言や奇跡などの非合理的要素を人間理性による検証にゆだねようとした。…
※「フィロゾーフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」