フローリン,R.(読み)ふろーりん

世界大百科事典(旧版)内のフローリン,R.の言及

【気孔】より

…陸上植物の表皮にある通気孔で,炭酸ガス・酸素・水蒸気などの出入口となっている。水中に起源した植物が約4億年前に陸上に進出してきたとき,乾燥にどう適応するかは最も重要な進化の条件の一つであった。維管束によって水の通道をよくし,表皮組織をクチクラで包んで水が漏れるのを防ぐ一方で,通気孔としての気孔をつくり,かつ気孔の縁にある2個の孔辺細胞guard cellの開閉によって水の蒸散の調節を行うことで,植物はこの課題を克服している。…

【原裸子植物】より

…葉は胞子植物段階で,茎は裸子植物と酷似しているこの植物は,まだ種子をもってはいなかったが,裸子植物の直接の先祖型であると推定されている。1940年代におけるスウェーデンのフローリンR.Florinらの研究によって,裸子植物にはソテツ系と針葉樹系の2系統があることが確かめられていたが,裸子植物がシダ植物段階のどのようなものから進化してきたのかは,1950年代になってもわかっていなかった。ベックの発見以後,それまで古生シダ目に入れられていたシダ植物の葉の化石が再検討され,ピツス目の茎の化石と比較研究された結果,古生シダ目の7属ほどの植物はいずれも裸子植物の幹と同じ類の樹幹をもっていたことが明らかにされた。…

【裸子植物】より

…すでにソテツ類,シダ種子類およびシダ類の類縁性は,オリバーとスコットのシダ種子類の設定のときに示唆されていた。もう一つの裸子植物の大きな群,球果類については,1948‐51年にフローリンR.Florinが,コルダイテスとの類縁性を二畳紀からジュラ紀にかけての多くの化石の研究により提言した。いっぽう,ベックC.B.Beckによる前裸子類(原裸子(げんらし)植物ともいう)の発見(1960)により,ソテツ系,球果系ともにそれぞれ原裸子植物のアネウロフィトン目とアルカエオプテリス目から由来するという提唱もあり,裸子植物の系統については単元論,二元論をめぐり,現在でも論議が続いている。…

※「フローリン,R.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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