ホモロジー群(読み)ホモロジーぐん(その他表記)homology group

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホモロジー群」の意味・わかりやすい解説

ホモロジー群
ホモロジーぐん
homology group

K を一つの単体複体とし,その r 次元鎖 Cr=Σgixir に対して,その境界r-1 次元鎖 ∂Cr=Σgi(∂xir) であると定義する。ただし,有向単体 xr=(A0A1,…,Ar) に対しては,∂xr=Σ(-1)j(A0A1,…,Aj-1Aj+1,…,Ar) であるとする。特に鎖 Zr に対して ∂Zr=0 であれば,Zr は輪体またはサイクルと呼ばれる。一般に ∂(∂Cr) であるから,Cr の境界 ∂Cr は必ず輪体であるが,これを境界輪体という。 r 次元鎖 Zr が境界輪体であるとき,すなわち,ある鎖 Cr+1 が存在して ∂Cr+1Zr となるとき,Zr は0にホモローグであるといって,Zr~0 で表わす。また2つの輪体 Z1rZ2r に対して,Z1rZ2r~0 であるとき,Z1rZ2r はホモローグであるといって,Z1rZ2r で表わす。 r 次元輪体全体の集合 Zr(K) と境界輪体全体の集合 Br(K) は,それぞれアーベル群となり,Br(K) は Zr(K) の部分群であるから,その剰余群 Hr(K)=Br(K) をつくって,これを Kr 次元ホモロジー群,またはベッチ群という。

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