メキシコ革命党(読み)めきしこかくめいとう

世界大百科事典(旧版)内のメキシコ革命党の言及

【カルデナス】より

…その他,鉄道の国有化(1937),労働争議に端を発した石油産業の国有化(1938),民族系中小企業の育成など,メキシコの経済的独立と資本主義の発展をはかった。政治面では労働者,農民,公務員の組織化を援助し(メキシコ労働者連合,全国農民連合,国家公務員組合連盟),部会制(労働者,農民,一般人,軍人)の導入により国民革命党をメキシコ革命党(1938)に改組した。この改組は労農大衆の政治参加を拡大したものの,同時に政権党による大衆操作を容易にし,40年以後の右傾化への歯止めをなくす一因ともなった。…

【メキシコ革命】より

…国民参加の民主政治を保障し,かつ独裁化しえないが強力な権限を大統領が発揮しうる政治制度をつくりあげたことは,今日のメキシコの政治安定と経済発展の基礎となっている。1929年に革命勢力を結集して結成された国民革命党は38年に再編されてメキシコ革命党となり,46年に再び改編されて今日まで政権を保持している〈制度的革命党〉へと発展したが,この一党独裁体制は他のラテン・アメリカ諸国で顕著に発生する軍部による政治への介入を封じる一方,農民,労働者,中産階級の要求をくみ上げる制度として機能し,政治安定の基礎となった。革命の主要な成果の一つであった農地改革はとりわけカルデナス大統領時代(1934‐40)に実施されて,メキシコの伝統的な大土地所有制はほぼ1940年までに崩壊し,代わって土地の共有を基本理念とするエヒード制が新しい土地制度の主力となった。…

※「メキシコ革命党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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