メステル・デ・クレレシーア(読み)めすてるでくれれしーあ

世界大百科事典(旧版)内のメステル・デ・クレレシーアの言及

【スペイン文学】より

…〈国土回復戦争〉に活躍した実在の英雄シッド・カンペアドール(エル・シッド)を主人公とする作者不詳のこの武勲詩は,史実に基づくリアリズムがその最大の特徴であり,例えば,フランスの《ローランの歌》と比べてみると,主人公シッドはローランほど理想化されてはおらず,人間性に富んだより現実的な人物として描かれている。13世紀になると〈メステル・デ・クレレシーアmester de clerecía〉と呼ばれる聖職者階級の文芸が盛んになるが,代表的作品は,現在にその名を知られる最初のスペイン詩人G.deベルセオの手になる,聖母マリア伝説を素材とした25編の物語詩集《聖母の奇跡》である。スペイン文学における個性的な批判精神の発露は,14世紀のフアン・ルイスの《よき愛の書》をもってその嚆矢(こうし)とする。…

※「メステル・デ・クレレシーア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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