世界大百科事典(旧版)内のメルビル・ウェーバーの言及
【実験映画】より
…それは,50年代の〈アメリカン・アバンギャルド〉,ライオネル・ロゴーシンの《バワリー25時》やアンディ・ウォーホルの《エンパイア》にもつながるものといえる。 同時期に,写真家ラルフ・スタイナーの《H2O》(1924)のような光を反映した水面を望遠レンズでとらえた〈抽象映画〉,また,チャールズ・クラインの《裏切る心臓》(1928),ジェームズ・シグリー・ワトソンとメルビル・ウェーバーの《アッシャー家の崩壊》(1928)のような《カリガリ博士》風の作品(〈カリガライズ〉という造語も生まれた),同じコンビによる《ソドムのロト》のようなのちの〈アンダーグラウンド映画〉の典型的なテーマの一つとなるホモセクシュアルを主題としたもの,〈ソビエト・テクニック〉と呼ばれたモンタージュ理論を実践したチャールズ・ビドアの《橋》《スパイ》(ともに1931‐32)等々がつくられている。のちにハリウッドの監督になるエリア・カザンやL.ジェーコブズなども〈エクスペリメンタル・フィルム〉の製作に参加しているが,助監督時代のロバート・フローレーが自宅のガレージをセットにして,わずか100ドルでつくった《9413の生と死――ハリウッド・エキストラ》(1928。…
※「メルビル・ウェーバー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」