モクラニャツ,S.(読み)もくらにゃつ

世界大百科事典(旧版)内のモクラニャツ,S.の言及

【ユーゴスラビア】より

…18世紀の音楽活動の中心地はアドリア海に面したダルマツィアの都市ドゥブロブニクで,ソルコチェビッチLuka Sorkočević(1734-89)やバヤモンティJulije Bajamonti(1744-1800)らの作曲家が活躍していたが,19世紀になると活動の中心はクロアチアの首都ザグレブに移り,そこでは,ハプスブルク帝国の支配に抗して民族独立を願うスラブ・ナショナリズムの精神を背景にした国民主義のオペラや愛国主義を鼓舞する合唱曲が,リシンスキVatroslav Lisinski(1819-54),ザイツIvan Zajc(1832-1914),イェンコDavorin Jenko(1835-1914)らの作曲家によって書かれていた。 一方,長くトルコの支配下にあったセルビア,マケドニアなど南東地域に西欧音楽が導入されはじめたのは,トルコから独立を獲得した1830年以降で,スタンコビッチKornelije Stanković(1831-65),モクラニャツStevan Mokranjac(1856-1914)らがセルビア正教会の教会音楽の伝統を生かした多くの作品によって,セルビアの近代音楽の確立に貢献した。 第2次世界大戦後は社会主義リアリズムの芸術活動の一方で,〈ザグレブ国際現代音楽ビエンナーレ〉でユーゴスラビアは国際的前衛音楽運動の一つの拠点にもなった。…

※「モクラニャツ,S.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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