ヤコペッティ,G.(読み)やこぺってぃ

世界大百科事典(旧版)内のヤコペッティ,G.の言及

【イタリア映画】より

…〈ネオレアリズモ〉の先駆となった《太陽》(1929),《1860年》(1933)の監督アレッサンドロ・ブラゼッティ,《レール》(1929),《人間,なんたる悪党》(1932)の監督マリオ・カメリーニがデビューしたのもこのファシズム時代においてであり,ファシズムの映画体制を促進する目的で作られた映画実験センターからは,ロベルト・ロッセリーニ,ルチアーノ・エンメル,ミケランジェロ・アントニオーニ,ルイジ・ザンパ,ピエトロ・ジェルミ,ジュゼッペ・デ・サンティス,フランチェスコ・マゼッリらが,またムッソリーニの息子ビットリオ・ムッソリーニを編集長にいただいた《チネマ》誌の同人からは,ルキノ・ビスコンティ,チェーザレ・ザバッティーニ,カルロ・リッツァーニら,のちに世界の映画界に衝撃を与える〈ネオレアリズモ〉を担う映画作家たちが輩出したのである。
[戦後のイタリア映画]
 第2次大戦後のイタリア映画は,1960年代半ばから70年代にかけて旋風を巻き起こす〈マカロニ・ウェスタン〉を除けば,ビットリオ・デ・シーカ監督《昨日・今日・明日》(1964)のアメリカ・アカデミー外国語映画賞受賞をきっかけとして,国際的に注目されることになる戦後の〈イタリア喜劇〉の系譜(マルチェロ・マストロヤンニ,ソフィア・ローレンのコンビやリオ・ガスマンが主演する一連の艶笑喜劇等々)も,アレッサンドロ・ブラゼッティの《ヨーロッパの夜》(1960)に始まる〈夜もの〉から,グアルティエロ・ヤコペッティの《世界残酷物語》(1961)をはじめとする一連の〈残酷ドキュメンタリー〉に至るブームも含めて,広い意味で〈ネオレアリズモ〉とその変貌の軌跡とみなすことができる。【吉村 信次郎】。…

※「ヤコペッティ,G.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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