ユーフラテス・ダム(読み)ゆーふらてすだむ

世界大百科事典(旧版)内のユーフラテス・ダムの言及

【灌漑】より

…これによって耕地面積と電力の供給量は文字通り倍増したが,肥沃な泥土をもたらす古来の洪水は失われた。68年から建設が始まったシリアのユーフラテス・ダムもアスワン・ハイ・ダムと同様の多目的ダムであるが,ダム建設に伴う流水量の減少はイラクとの間に水利権をめぐる紛争を生む原因となった。灌漑設備の充実によって水の供給量は増大したにもかかわらず,排水設備がこれに伴わないために土地の塩害化が進行し,この対策には多額の出費を強いられることが西アジア諸国共通の悩みとなっている。…

【シリア】より

…そこで水資源の利用を拡大して灌漑耕地を拡張し安定した農業生産を確立することが食料自給を高めるうえからも重要な課題となっている。ユーフラテス川やオロンテス川,ハーブール川などにダムを建設し灌漑耕地を開発する計画が実施されてきたが,なかでもユーフラテス・ダム建設計画は,豊富な電力を供給するとともに64万haの灌漑耕地を造成しようという意欲的なもので,ダムはソ連の援助により75年に完成した。しかし,トルコがユーフラテス川の上流にケバン・ダムを建設したことから,ユーフラテス・ダムの水量は低下した。…

※「ユーフラテス・ダム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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