ラスペ,R.E.(読み)らすぺ

世界大百科事典(旧版)内のラスペ,R.E.の言及

【児童文学】より

…南フランスの風土の精気を昇華させて独特のファンタジーを生んだボスコH.Boscoの諸作品も見逃すことはできない。
[ドイツ]
 ドイツではJ.B.バゼドーの主唱に呼応してコンペJ.H.Compeが1776年に《小さな子ども文庫》を出したのがはじめで,ややおくれてG.A.ビュルガーが1786年にラスペR.E.Raspeの作に手を入れた《ミュンヒハウゼン男爵の冒険(ミュンヒハウゼン物語)》をあらわし,ゲーテにつづくロマン派の人々が,民話の収集にあたっている。その所産がブレンターノとA.vonアルニムの《少年の魔笛》であり,グリム兄弟の《子どもと家庭のための昔話集》であった。…

【ミュンヒハウゼン物語】より

…18世紀ドイツに,ミュンヒハウゼンHieronymus Karl Friedrich Freiherr von Münchhausen(1720‐97)という,狩猟好きで大話の得意な地方貴族が実在したが,《ミュンヒハウゼン物語》はこの人物をモデルにした一人称の主人公が,狩や旅のほら話,大話,奇想天外な冒険などを,一杯機嫌で友人仲間に語りきかせる体裁をとっている。素材の多くはむしろ民間伝承的なものだが,断片的逸話類を集成しミュンヒハウゼンの名と初めて結びつけて英語版を発表したのは,亡命ドイツ人ラスペRudolf Erich Raspe(1737‐94)である(初版1785)。ルキアノスの《ほんとうの話》の抜粋翻案等をつけ加えたその第2版を,ドイツ語に翻訳し独自に筆を加えて,機知と諷刺に富んだほら話の古典的傑作としたのはビュルガーである(《Die Wunderbare Reisen zu Wasser und zu Lande,Feldzüge und lustige Abenteuer des Freiherrn von Münchhausen》初版1786)。…

※「ラスペ,R.E.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android